笹山登生のウォッチ&アナライズ –


2010年1月17日

「税金のキックバック」という観点からのスキャンダル評価は必要

Category: 未分類 – Tatsuo Sasayama – 5:26 PM

民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体による土地取引問題について、前原誠司国土交通相は15日の閣議後の会見で「公共事業で政治家に多額のお金が渡ること自体、税金のキックバックのような話で許されざることだ」と述べたということだが、このような視点からの検証は、検察批判をする前に、当の民主党内部から必要だと思うのは、わたくしだけであろうか?

このことは、職務権限があろうとなかろうと、関係ない。

つまり、民主党がお好きなレトリックである「国民のための民主党政権」ということを標榜されるのであれば、「税金のキックバック」というような状況があったのかどうか、そのことが、「国民のための民主党政権」にかなうものなのかどうなのか、ということについての検証である。

その検証がない限り、「事業仕分け」を民主党がする資格はない。

昨日の民主党大会での小沢さんの発言を見る限り、そのような視点からの批判には、答えていない感じだ。

鳩山さんの発言にも、小沢さんの発言にも、その「税金のキックバック」という点について、「一切そのようなことはない」というような確言はなかった。

一応、前原さんには、党内で孤独にならないように、党外からだが、エールを送っておこう。

それにしても、鳩山さんの「戦ってください」ってのは、変な話だ。

しかも、そのようなことを総理官邸のなかでいうこと事態異常なことだ。

いったい、検察は、鳩山総理大臣・鳩山内閣の敵なのか?

いったい、鳩山さんは、三権の長なのか?

総理大臣が、検察を反乱将校扱いしている、ということなのか?

「ノーコメント」と逃げまわる稚児さん的な民主党国会議員(私の見る限り、はっきりした見解を述べていたのは、村越祐民衆議院議員だけであった。無事を祈る。)に勝る、鳩山さんの公家さん振りである。

そのまえの、「私自身の問題もあったが、総選挙の前から出ていた話であり、こういう問題があるにもかかわらず、民主党を国民の皆さんの多くが選んだ」って発言も、国民からのクーリングオフはもうききませんよ、といっているような、詐欺的レトリックに満ちた、おごりきわまれる発言である。

「民主党議員は腰抜けか」という乾正人さんの論説に一服の清涼感&爽快感を抱いたが、この表題は、「鳩山総理は腰抜けか」という題に書き換えた方がよさそうである。

まあ、こうしてみると、日本の政治は、腰抜けの民主党議員と腑抜けの自民党議員からなるバナナ共和国的二大政党政治の下にある、ということになるのか?

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