笹山登生のウォッチ&アナライズ –


2021年3月25日

新型コロナウイルス-さらなる変異への軌跡-

Category: 未分類 – Tatsuo Sasayama 10:48 AM

 

はじめに

2020年秋口までの新型コロナウイルスの変異の過程については、昨年11月9日に書いたブログ「近時の新型コロナウイルスの変異株への懸念~「20A.EU1」株と「クラスター5」株の出現~」に記載した。

この時点に記載した主な変異は「D614G」変異が中心だったが、これまでの「D614G」変異を引き継ぐ形で、B.1.1.7系統変異があらわれ、その後も、昨年秋以降、そのほかの新型コロナウイルス変異株は、日々、世界で発見されている。

 

 

1.最近2020年秋以降に発見された、いくつかの新型コロナウイルス変異株

昨年11月以降に発見された新型コロナウイルスの変異株には次のものがある。

①イギリス由来変異株

B.1.1.7」系統の「VUI-202012/01(下記地図のマゼンタ色地で発見)

②南アフリカ由来変異株

B.1.351」系統の「501.V2(下記地図の黄色地で発見)

ブラジル由来変異株

③-1 「P.2」系統の「20B/S.484K」または「B.1.1.248(下記地図の濃緑地で発見)

③-2 「P.1」系統のブラジル&日本由来変異株「20J/501Y.V3(下記地図の薄緑色地で発見)

④アメリカ由来変異株

④-1.オハイオ由来「20G/501Y(下記地図の空色地で発見)

④-2.テキサス由来「20C-US(下記地図の空色地で発見)

④-3.カリフォルニア由来「Cal.20C

⑤ナイジェリア由来変異株「B.1.1.207(下記地図の橙色地で発見)

 

参考「世界の新型コロナウイルスの系統一覧

 

2.変異株はいつどこで発見されたのか?変異箇所はどこか?ウイルス特性は何か?

(1)どこの変異か?

一口に変異といっても、それが、新型コロナウイルスのスパイク蛋白質での変異なのか?そうでない部分での変異なのか?によって、ワクチンの有効性という観点からは、意味が異なってくる。

なぜなら、現在開発の新型コロナウイルスワクチンのほとんどが、ウイルスのスパイク部分をターゲットにしたものであるからである。

スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)は配列順位1から1273まである。

スパイク蛋白質はS1とS2の、二つのサブユニットからなる膜貫通タンパク質てあり、N末端のS1サブユニット部分とC末端のS2サブユニット部分とからなる。

S1 (1–685)には細胞表面受容体認識を担う部分があり
S2(686–1273)には膜融合に必要な要素がある。

このS1とS2との間を切断するのが、別のプロテアーゼのフューリン(Furin)である。

この切断部分を、開裂部位(685と686との間)という。

その後S1が新型コロナウイルスの受容体であるACE2受容体に結合する。

S2は、ヒト細胞表面の呼吸器上皮などに発現しているタンパク分解酵素によって切断され、その結果として膜融合が進行する。

なお、たとえば「D614G変異」という場合、その意味するところは

「スパイクタンパク質のアミノ酸残基配列(1から1273)のうちの614番目のアスパラギン酸(D)がグリシン(G)に置換わる変異」

ということである。

 

(2)これまで確認されている変異株の概要

A,イギリス由来変異株「B.1.1.7、20I 」または「VOC202012 / 01」または「VUI-202012/01」または「 501Y.V1」

(A).いつ、どこで発見されたのか?

最初、2020年9月20日にイギリス南東部ケントで症例発見。10月初旬にゲノム配列公開。

グレーターロンドンにも9月21日に出現。

2020年12月20日以降、米国やカナダなどでも、この変異株による症例発生。
以来世界各地で感染報告があり、現在62か国で発見

英国外の感染地としては

ポルトガル、イスラエル、ベルギー、オランダ、オーストラリア、デンマーク、フランス、アメリカなど。

D614Gよりもはるかに感染性が高いと考えられているB.1.1.7株は、

(B).変異箇所は?

The K variants of Covid-19 carry 17 non-silent mutations and 8 in the Spike protein.  

23の変異をもつ。
ウイルスゲノムに17の変異があり、うち、8がS蛋白質の変異である。

重要な変異は下記である。

N501Y変異ー感染力の増大化とウイルス量の増加に寄与している。なお、この変異は、南アフリカ変異株でも見られている。

HV 69/70欠失ースパイクタンパク質のコンフォメーション変化(タンパク質の立体配座の形が変わる)につながる可能性がある。

P681HーS1 / S2フューリン切断部位(685と686との間)の近くでの変異である。

スパイクタンパク質の外側のORF8Q27stop変異

ORF8終止コドン(Q27stop)ーORF8の変異であるが、変異による機能変化は不明である。

 

(C).変異によるウイルス特性の変化は?

N501Y変異はS蛋白質の受容体結合ドメインに位置しており、スパイクRBDとACE2受容体との相互作用により感染力増強(感染速度が速くなる可能性)とウイルス量の増加をもたらしているとされる。

従来ウイルスより50〜70%最大70%速く(感染性が約1.5倍高いともいえる)拡散する。(他変異株より56%伝染性が高い。との数字も出ている。)40%以上増加

3つの欠失(位置は69/70)は、S蛋白質のコンフォメーション変化(タンパク質の立体配座の形が変わる)に寄与している。

実効再生産数R値が+0.4上昇する可能性(R値が0.4から0.7の間)がある。

免疫回避の可能性についての検証は不十分だが、グラスゴー大学教授によると、これがあると、ワクチンの有効性に懸念が生じることにもなるとしている。

 

(D).その他

今後数か月(2021年3月までに)で世界中で「優勢」になるとの見方もある。

イギリス政府の科学諮問グループNervtag報告(SAGE meeting paper)によると、「B.1.1.7」は、データは限られているが、死亡リスクが1.3倍に増加とのことだが、詳しい検証はまだ得られていない。

英国ジョンソン首相は、この報告を受け、「英国新型コロナウイルス変異体「B117」が従来株より致命的な証拠がある」と語ったことで、米CDCが、その発言の裏づけの資料を求めている

米CDCのモデリングは2021年3月迄に英変異株が主流になるとの見通しを立てている。

一方、英国内の専門家には「そう断じるのは時期尚早、ジョンソン首相の発表に驚いた」とする向きもある。

英ウォーリック大学マイク・ティルデスリー博士は、患者1,000人あたり死者数が10人から13人に増えたが「少量のデータに基づくもの」と警告している。

また、WHOのKerkhove博士は、英国変異株の子供へ感染について、感染した子供には無症候性が多く、症状は、子供ほど軽度になる傾向があるので、見逃しによる子供への感染者増には警戒すべき、としている。

「B.1.1.7」新型コロナウイルス変異株が脅威でないと思われる理由として、感染力増強は毒性の低下につながりうるとの「毒性の低下の法則」(セオボールドスミス)を持ち出すのもいるが、
これには異論があり狂犬病とHIVの場合は、宿主を殺しても広がりうると反論する向きもある。

なお、これまでに、この変異株が、重症度やワクチンの有効性に影響を与えることを示唆する証拠はない。

参考

Emergence of SARS-CoV-2 B.1.1.7 Lineage — United States, December 29, 2020–January 12, 2021

 

B.南アフリカ由来変異株「B.1.351」または「501.V2」または「20C / 501Y.V2」

 

•病原性の増加の証拠はありません 

•invitro研究は、自然感染後の免疫回避の可能性とワクチン誘発抗体の効力へのわずかな影響を示唆しています

(A).いつ、どこで発見されたのか?

2020年10月8日に、南アフリカの東ケープ州ネルソンマンデラベイで最初に検出された。

2020年12月下旬にザンビアでも確認、その後、以下記載の各国へ、急速にひろまった。

2021年1月25日現在で、感染が報告された国は、26カ国ある。

南アフリカ、英国、ドイツ、オーストラリア、フランス、ベルギー、ボツワナ、アラブ首長国連邦、スイス、アイルランド、ケニア、フィンランド、韓国、スエーデン、ノルウェイ、ポルトガル、ニュージーランド、オランダ、デンマーク、スペイン

などである。

俗称「Covid VSOP」とも呼ばれている。

(B).変異箇所は?

 

スパイク(S)タンパク質に21個の変異がある。

主な変異箇所は

S蛋白質(K417N 、E484K、N501Y)
P.1系統orf1b欠失del11288-11296

スパイクたんぱく質受容体結合ドメインの3つ(K417N、E484K、N501Y)の変異が特徴である。ORF1b欠失

 

(C).変異によるウイルス特性の変化は?

重要な3つの変異(N501Y変異、E484K変異、K417N変異)によるウイルス特性変化(感染の増加とウイルス量の増加に関連か?)に懸念がもたれている。

すなわち

N501Y変異ー感染性が高い原因、体内ウイルス量を多くする。これは英国変異株にもある変異。

E484K変異ー免疫応答回避の特性をもち、中和抗体の生成を10分の1低下させる可能性。

K417N変異ーE484K変異同様、現在のワクチンでの誘導抗体が亜種に結合し中和しない懸念がある。

これら二つの変異(E484K変異とK417N変異)はいずれもスパイクタンパク質での変異である。

一方、現在開発接種中の主力ワクチンはいずれもスパイクタンパク質を標的としており、これら2つの変異によって、主力ワクチンの有効性が左右されるのではないか?ワクチン誘導抗体が変異種に結合し中和しない可能性があるのではないか? との懸念を、専門家は持っている。

特に、E484K変異が、一部のポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体による中和に影響を与える可能性があることを示すいくつかの証拠が出ている。

なお、この変異株には、英国変異株「B.1.1.7」が有する変異である「69/70欠失」は含まれていない。

現在、この変異が病気の重症度に影響を与えることを示唆する証拠はない。

(D).その他

南アフリカで発見の新型コロナウイルスの変異株「501Y.V2」について専門家は下記の懸念を持っている。
①若者に対する感染しやすさがあるのでは?
②再感染の懸念があるのでは?
③ヒト→ヒト感染が容易なのではないか?
④開発ワクチンに対する耐性が、やや高いのではないか?

これについて、昨年末南アフリカ新型コロナウイルス変異株「501Y.V2」特定のNGS-SA等科学者達は501Y.V2特性究明のためのコンソーシアムを結成し、当該変異株に対する当面の課題として以下の点を上げた。

①ワクチン接種者の血液で、ワクチン誘導抗体の効果を検証

②501Y.V2に対してワクチンが機能しない可能性を追及

なお、新型コロナウイルスの南アフリカ変異株(501Y.V2)の免疫応答回避メカニズムについては、下記のネイチャーのニュース
Fast-spreading COVID variant can elude immune responses
がある。

 

C.ブラジル由来変異株「20B/S.484K」または「B.1.1.248」 

(A).いつ、どこで発見されたのか?

7月に最初に出現し、10月に最初に検出。

12月中旬にブラジル北部のアマゾナス州のマナウスから検出。

「Brazil(ian) variant」ともいわれる。

 

(B).変異箇所は?

27の変異があり、そのうち11はスパイク蛋白質の変異であ利、スパイク蛋白質外に16の変異がある。

主要なスパイクたんぱく質の変異としては

N501Y変異

E484K変異

がある。

 

(C).変異によるウイルス特性の変化は?

 

(D).その他

E.ブラジル&日本由来変異株「20J/501Y.V3」また「P.1系統」

1月の日本の空港でのスクリーニング中にブラジルからの旅行者で発見されました。現在、ブラジルのアマゾナス州で広く流通していることが知られており、フェロー諸島、韓国、米国でも観察されています。

 

•伝染性および/または病原性への影響は不明

•再感染の逸話が報告されていますが、免疫回避の可能性は未解決のままです

(A).いつ、どこで発見されたのか?

B.1.1.28系統からの分岐株と見られる。最近検出された3つのSARS-CoV-2系統(B.1.1.7、B.1.351、およびP.1)

P.1は、B.1.1.28系統の子孫ともいえる。

この亜種の最初の系統は、東京郊外の羽田空港での定期的なスクリーニング中に検査されたブラジルからの4人の

  • ブラジルでは、SARS-CoV-2の亜種(P.1として知られている)が出現し、日本の東京郊外の羽田空港での定期的なスクリーニング中にテストされたブラジルからの4人の旅行者で特定されました。この変異体には、スパイクタンパク質の受容体結合ドメインにある3つを含む、17の固有の変異があります。

 

研究者たちは、1月12日調査結果を発表。

テストしサンプルの42%にウイルス検出。

マナウスに旅行した人々からも検出。

N501YおよびE484K変異を持つP.1として識別された新しいバリアントは、12月15〜23日にマナウスで収集された31の陽性PCRテストサンプルのうち13で検出されました。3月から11月の間に見られたゲノム監視サンプルには存在せず、それがどれほど迅速に出現して再現されたかを強調しています。

P.1コロナウイルス変異体(株をより伝染性にし、COVID生存者をよりよく再感染させ、ワクチンの効果を低下させる可能性のある少なくとも2つの重要な変異を持っている)

P.1バリアントはこれまでブラジルでのみ確認されており、ブラジルからの旅行者(主にアマゾナス州から)で日本と韓国で報告されています。アマゾナス州の州都マナウスでは、現在COVID-19の症例が急増しており、医療システムに大きな圧力をかけています。

日本の厚生労働省は、2021年1月2日にブラジルのアマゾナス州から来日した4人の旅行者から、新しい変異体検出と、2021年1月10日に発表。

日本の国立感染症研究所(NIID)は、新しい変異体には12の変異があり、そのうちの1つ(「N501Y」変異のことか?)は英国と南アフリカで見つかった変異体にも存在すると、ブラジルの保健省に伝達した。

1月25日、アメリカのミネソタ州で始めてP1変異株を確認した。

(B).変異箇所は?

スパイクタンパク質のN501Y、E484K、およびを含む17個のアミノ酸の変化。

B.1.1.248系統と同じく、スパイクタンパク質にN501YとE484KとK417Nを含む17の変異がある。

スパイク蛋白質での変異としては、

:L18F, T20N, P26S, D138Y, R190S, K417T, E484K, N501Y, H655Y, T1027I

がある。

スパイクタンパク質の外側の ORF1b欠失

ORF1ab:F681L, I760T, S1188L, K1795Q, del3675–3677 SGF, E5662D0352

 

ORF3a: C174G

ORF8: E92K

ORF9: Q77E

ORF14: V49L N: P80R

(C).変異によるウイルス特性の変化は?

(D).その他

  • P.1系統には、17の固有のアミノ酸変化と3つの欠失が含まれています。
  • このバリアントには、スパイクタンパク質受容体結合ドメインにK417T、E484K、およびN501Yの3つの変異が含まれています。
  • P.1変異体の変異のいくつかは、その伝染性と抗原プロファイルに影響を与える可能性があり、以前の自然感染またはワクチン接種によって生成された抗体がウイルスを認識して中和する能力に影響を与える可能性があることを示唆する証拠があります。
    • 最近の研究では、アマゾン地域で最大の都市であるマナウスで、12月下旬からシーケンスされた標本の42%でP.1バリアントが特定された一連の症例が報告されました。3 この地域では、2020年10月の時点で人口の約75%がSARS-CoV2に感染していると推定されています。しかし、12月中旬以降、この地域では症例数が急増しています。この亜種の出現は、個人のSARS-CoV-2再感染の伝染性または傾向の潜在的な増加の懸念を引き起こします。
  • この亜種は、米国ではまだ特定されていません。

系統B.1.1.248
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口語的にブラジル(ian)バリアントとして知られている系統B.1.1.248 [1] [2] [3]は、COVID-19を引き起こすウイルスであるSARS-CoV-2のバリアントの1つです。[4] SARS-CoV-2の[5] [6]このSARS-CoV-2の亜種は、2021年1月6日に国立感染症研究所(NIID)によって、4日前にブラジルのアマゾナスを訪れて東京に到着した4人で最初に検出されました。[3] [7 ] 2021年1月12日、ブラジル-英国CADDEセンターは、アマゾン熱帯雨林の最大の都市であるアマゾナス州マナウスで、P.1の新しい系統の13の局所症例を確認しました。[5]新しい系統は、マナウスからの3月から11月のサンプルには存在しませんでしたが、同じ都市で収集された2020年12月のサンプルの42%で識別され、最近の頻度の増加を示唆しています。[5]

Carolina MVoloch他による論文のプレプリント。 2020年にシーケンスされたブラジルのサンプル間の関係について説明し、ブラジルで流通しているSARS-CoV-2の新しい系統「B.1.1.248」を特定しました。これはB.1.1.28に由来します。 7月に最初に出現し、10月に最初に検出されたと説明されていますが、公開(2020年12月)の時点では、頻度は大幅に増加していますが、それでも大部分(ケースの61%)は州都リオデジャネイロに限定されていました。 。[8] 5月には、サンプルの大部分が系統B.1.1.33でしたが、9月までにB.1.1.28が大幅に広がり、10月と11月には、それぞれ新しい変異系統(B.1.1.248)が優勢でした3。パンゴリンツールを使用した他の4つの分類。[9]このホワイトペーパーでは、変更E484K(B.1.1.28とB.1.1.248の両方に存在)がサンプル全体に「広く広がっている」(たとえば、1セットの38サンプルのうち36サンプル)と特定しています。[9]

 

.1系統(別名20J / 501Y.V3)

  • P.1バリアントは、日本の国立感染症研究所(NIID)がブラジルからの4人の旅行者で最初に報告した、B.1.1.28系統からの分岐であり、東京郊外の羽田空港での定期的なスクリーニング中にサンプリングされました。
  • P.1系統には、17の固有のアミノ酸変化と3つの欠失が含まれています。
  • このバリアントには、スパイクタンパク質受容体結合ドメインにK417T、E484K、およびN501Yの3つの変異が含まれています。
  • P.1変異体の変異のいくつかは、その伝染性と抗原プロファイルに影響を与える可能性があり、以前の自然感染またはワクチン接種によって生成された抗体がウイルスを認識して中和する能力に影響を与える可能性があることを示唆する証拠があります。
    • 最近の研究では、アマゾン地域で最大の都市であるマナウスで、12月下旬からシーケンスされた標本の42%でP.1バリアントが特定された一連の症例が報告されました。3 この地域では、2020年10月の時点で人口の約75%がSARS-CoV2に感染していると推定されています。しかし、12月中旬以降、この地域では症例数が急増しています。この亜種の出現は、個人のSARS-CoV-2再感染の伝染性または傾向の潜在的な増加の懸念を引き起こします。
  • この亜種は、米国ではまだ特定されていません。

 

P.1バリアント(B.1.1.248としても知られています)は、いくつかの理由で科学者に関係しています。それは、それをより危険にする可能性のある2つの注目すべき突然変異があることから始まります。

第一に、それは変異体をより感染性にするかもしれないスパイクタンパク質突然変異を持っています。N501Y(または「ネリー」)として知られるこの変異は、英国を急速に追い抜いているB.1.1.7バリアント、およびB.1.351(501.V2またはN501Yとしても知られる)にも存在します。 V2)南アフリカで出現したバリアント。この変異により、ウイルスのスパイクタンパク質がヒト細胞とより容易に結合できるようになり、感染性が高まる可能性があります。研究によると、B.1.1.7バリアントは、以前は優勢だった菌株よりも50%以上感染しやすい可能性があります。そのため、科学者や公衆衛生当局はそれについて非常に心配しています。

P.1バリアントには、E484Kとして知られる「エスケープ変異」もあります。これは、南アフリカのB.1.351バリアントにも存在し、実験室での実験で、コロナウイルスが以前の感染によって生成された防御抗体を回避するのに役立つことがわかっています。抗体薬の影響を受けにくい。言い換えれば、コロナウイルスの以前の株にすでに感染している誰かがこの突然変異を持つ変異体によって再感染する可能性があり、突然変異はコロナウイルスがCOVIDワクチンによって生成された抗体を回避することを可能にするかもしれません。

明確にするために、これは、現在利用可能なコロナウイルスワクチンがE485K変異を持つ変異体に対して機能しないことを意味するものではありません。現在米国での使用が許可されている2つのワクチンのメーカーであるModernaとPfizer-BioNTechは、ラボテストで、南アフリカのB.1.135バリアントに対してmRNAワクチンの効果がわずかに低いことを発見し、両社はすでに取り組んでいます。問題に対処するためにワクチンを更新します。他の場所では、多くのコロナウイルスの専門家は、ワクチンがE484K変異を持つこれらの新しい株に対して同等の防御を提供することを期待しています。より多くの研究が必要ですが、今のところ、それは最悪の場合の現実世界のシナリオのようです ワクチンは変異体による重篤な病気を予防しますが、軽度または無症候性の感染症の予防には効果が低い可能性があります。

また、ワクチンは、この変異や他の変異を考慮して更新することができます。

P.1とB.1.351バリアントも別の変異K417を共有していますが、それがウイルスにどのように役立つかについてはあまり理解されていません。

関心のある変異体が地理的に異なる別々の場所で同時に

In Brazil, its too early to conclude whether a variant now circulating there, called P.1, is inherently more transmissible. First reported on January 12 in the state of Amazonas, its been associated with a devastating surge in cases in Manaus, a city where researchers had previously estimated that 75 percent of residents had already been infected with SARS-CoV-2. But its still unclear whether properties of the virus itself are contributing to the surge, says virologist Paola Resende of the Oswaldo Cruz Institute in Rio de Janeiro. In Brazil, we can see a lot of parties, we can see the pubs crowded, and people are on the streets not wearing masks. I think this behavior of the population is the main reason [for] the increase.”

 

Theres less information on the P.1 variant, which health officials in Minnesota reported January 25 has been detected there, marking the first observation in the US. Because its mutation pattern is similar to B.1.351—namely, it shares the E484K and K417N RBD mutations—“there would be reasons to believe that what applies for one would likely apply to the other,” Moore notes.

Resende and her colleagues have recently documented two cases when people became reinfected with a new variant. In one, the reinfection was caused by P.1. The other incident of reinfection was caused by P.2, a closely watched emergent sister variant that carries fewer changes overall but harbors the N501Y and E484K mutations. Given that reinfections are known to occur with SARS-CoV-2, albeit rarely, such anecdotal observations dont tell researchers if its more likely to happen with the new variants. Nevertheless, all mutations located in the receptor binding domain, we need to pay attention to,” Resende says.

Researchers are still investigating the effect of the P.1 variants vulnerability to vaccines in Brazil, Resende says. As for the B.1.351 variant, a second experiment in Hatziioannoustudy provides some insights. She and her colleagues examined antibody-containing plasma from 20 people who had either received the Moderna or the Pfizer/BioNTech vaccine. The team tested the plasma against the dominant SARS-CoV-2 spike protein and pseudoviruses engineered to have the variants RBD mutations, either individually or in combination. The antibodies proved significantly less effective in neutralizing the pseudoviruses compared to pseudoviruses with the original spike protein, with a one- to threefold decrease in antibody potency. Its a really small difference,” she says, adding that its not entirely clear why the South African team—testing antibodies from survivors of natural infections against the actual RBD protein—observed a more dramatic drop in antibody potency.

 

P.1, 20J/501Y.V3

Discovered in travelers from Brazil during screening at a Japanese airport in January; now known to widely circulate in Brazil’s Amazonas state and also observed in the Faroe Islands, South Korea, and the US

17 amino acid changes, including N501Y, E484K, and K417N on the spike protein; ORF1b deletion outside the spike protein 

• Effect on transmissibility and/or virulence unknown

• Anecdotes of reinfections reported, but potential for immune evasion remains unresolved

 

P.1には約20の変異があり、そのうち17の固有のアミノ酸の変化、3つの欠失、および挿入があります。これらのうちの2つは、以前の話で詳しく説明しましたが、N501YとE484Kです。これは、受容体結合ドメインで発生し、伝達率の増加に関連するスパイク変異です。ORF1bの欠失に加えて、P.1には、いわゆるUKバリアントであるB.1.1.7、およびいわゆる南アフリカバリアントである501.V2と共通するこれらの変異があります。3つすべてにおいて、これらの突然変異は独立して発生しました。これは、単独で、または他の突然変異と組み合わせて、ウイルスに何らかの利点をもたらし、生存の可能性を高めることを示している可能性があります。

P1は、アマゾニア州滞在後、日本に帰国した人から発見され、日本から保健省に通達があった。その後、12月に採取したマナウス市在住の患者のサンプルから同型変異種が検出された。P1には、英国や南アフリカで見つかった感染力がより強い変異種と同じ変異が見られ、従来型ウイルスより感染を引き起こし易いとみられている。

最初の感染からの中和抗体がP.1変異体(ブラジル)を認識しない可能性があるという初期の証拠もいくつかあり、これは再感染、さらにはワクチンの失敗につながる可能性があります。私たちはこれを注意深く見守らなければなりません」とラムは言いました。

F.アメリカ由来変異株

F-1.オハイオ由来「20G/501Y」

COH.20G / 501Y

N501Y変異の2例は、オハイオ州コロンバスで12月下旬以降、および他の米国の州で検出されています。

ウイルスのスパイクタンパク質にあるN501Y。英国で特定されたB.1.1.7バリアントに存在する他のほとんどの変異を欠いています。

•伝達性、病原性、および/または免疫回避の変化の証拠はまだありません

 

A.いつ、どこで発見されたのか?

B.変異箇所は?

C.変異によるウイルス特性の変化は?

D.その他

F-2.テキサス由来「20C-US」

A.いつ、どこで発見されたのか?

B.変異箇所は?

C.変異によるウイルス特性の変化は?

D.その他

F-3.カリフォルニア由来「Cal.20C」

A.いつ、どこで発見されたのか?

B.変異箇所は?

C.変異によるウイルス特性の変化は?

D.その他

 

S Q677H、

「中西部」バリアントと呼ばれることもあります

S Q677H変異を含むウイルスは、最近、オハイオ州で12月と1月に分析されたサンプルで頻繁に発生し、中西部の複数の州でも発見されています。

スパイクタンパク質のQ677H変異、Mタンパク質のA85S、およびヌクレオカプシドタンパク質のD377Y

•これまでのところ、伝達性、病原性、および/または免疫回避の変化の証拠はありません

 

 

 

 

L452R、B1429

L452R変異自体は、昨年、米国とヨーロッパで観察されました。2021年1月、カリフォルニアの複数の郡で頻度が急速上昇しました。

スパイクタンパク質にあるL452R変異

カリフォルニアでのいくつかの大発生に関連していますが、サージがバリアント自体によって引き起こされているかどうかは不明です。

•調査中のワクチンの有効性への影響

参考

「Emerging SARS-CoV-2 Variants

 

3.憂慮すべき免疫応答回避メカニズムをウイルスにもたらす変異

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①英国の変異種(B.1.1.7

②南アフリカ由来変異株

「B.1.351」または「501.V2」(下記地図の黄色地で発見)

12月末現在英国、フィンランド、スイス、日本、オーストラリアの5か国で発見

スパイク遺伝子のみ標的としている現在の開発ワクチンでは限界。
多様な免疫応答にターゲットも

発見
南アフリカ、英国、ボツワナ、ザンビア、豪、独、アイルランド、仏、スイス、韓国、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、オランダ、日本等

③ナイジェリア由来変異株

「P681H」(下記地図の橙色地で発見)

三番目に発見の変異株

ナイジェリアでも、変異株の報告が。

④ブラジル&日本由来変異株

「20J/501Y.V3」(下記地図の薄緑色地で発見)

四番目に発見の変異株

⑤ブラジル由来変異株

「20B/S.484K」「B.1.1.248」(下記地図の濃緑地で発見)

五番目に発見の変異株

「厚生労働省はブラジルから到着した4人から、英国や南アフリカで報告されたものと異なる新たな新型コロナウイルス変異種が検出と発表
変異株はB.1.1.248系統に属し、S蛋白質に変異12箇所。
変異株VOC-202012/01や501Y.V2と同様、S蛋白質受容体結合部位にN501Y変異の外、501Y.V2と同様E484K変異」

日本の国立感染研究所からの日本で発見新型コロナウイルス変異株の報告
https://www.niid.go.jp/niid/en/2019-ncov-e/10108-covid19-33-en.html…

①感染研情報はゲノム配列データに限定
②変異株の感染性、病原性、ワクチンの有効性への影響評価にはさらなる調査が必要。
③変異はB.1.1.248系統。N501YとE484Kを含む12
④ブラジル株とは異なる

⑥アメリカ由来変異株

ア.オハイオ由来

「株名不明」(下記地図の空色地で発見)

六番目に発見の変異株

イ.オハイオ由来

「20G/501Y」(下記地図の空色地で発見)

七番目に発見の変異株

ウ.テキサス由来

「20C-US」(下記地図の空色地で発見)

八番目に発見の変異株

夫々の発生場所は以下の地図ご参照

エ、カリフォルニア由来

変異箇所は「L452R」

最初3月にデンマークで確認、カリフォルニアでは5月に。
L452Rは2020年11月下旬から12月上旬間ではテストサンプルの約3.8%、12月下旬から2021年1月上旬にかけては25.2%以上に増加している。

UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコパルナサスキャンパス)が注目しているのは下記の二点のようである。

●カリフォルニア変異株には、S蛋白質に3つの変異
●うち1つは、英国のとは異なる変異であることに注目。

新型コロナウイルスはACE2受容体との相互作用により、呼吸上皮細胞に感染の可能性が。
S蛋白質はS1とS2の2サブユニットからなる膜貫通タンパク質。
S1 (1–685)には細胞表面受容体認識を担う部分が。
S2(686–1273)には膜融合に必要な要素が。

L452R変異はS1部分変異。
中和抗体の影響を受けにくく

 

 

 

 

 

C.ナイジェリア由来変異株「B.1.207」  

(A).いつ、どこで発見されたのか?

変異株は8月3日と9月9日収集サンプルのうち、ナイジェリアのオスン州の2人の患者から発見された。
この変異株は「P681H」変異を有している。

「B.1.1.7」との共通変異があるかどうかは、まだ確認されていない。

(B).変異箇所は?

P681Hスパイクタンパク質の変異をもつ。

(C).変異によるウイルス特性の変化は?

変異箇所(681)が、フューリン切断部位(685と686との間)に直接隣接していることで、ACE2受容体との親和性が増すのではないのか?という点に懸念がもたれている。

(D).その他

なし

 

参考

1.「Emerging SARS-CoV-2 Variants

2.「Resurgence of COVID-19 in Manaus, Brazil, despite high seroprevalence

3.「A Guide to Emerging SARS-CoV-2 Variants

4.「Variants of SARS-CoV-2

5.「SARS-CoV-2変異株B.1.1.7由来のスパイク変異体コレクション

6.「COG-UK report on SARS-CoV-2 Spike mutations of interest in the UK